クレジットカードを複数持つメリット・デメリットを確認して必要枚数を見極めよう!

クレジットカード 複数
調査員:たくや
社会人ならば多くの人がクレジットカードを持つようになったと言われていますが、クレジットカード決済比率は20%前後と海外よりも低いとされています。

クレジットカードは使い慣れるとメリットが大きく利便性が高いですが、同時に不正利用されてしまうというデメリットが指摘されていることも確かです。

では、クレジットカードの保有枚数は何枚が適切と考えられるのでしょうか。

目次

クレジットカードを複数持ちたい!何枚あれば良いのか

クレジットカードは何枚あれば良いのか
クレジットカードを何枚持っていれば日常生活で困らないかという点について、結論からいえば明確な答えはありません。

なぜなら、各個人の生活スタイルが様々なために、一律の条件で必要枚数を語ることは出来ないからです。

よくある例として、日本国内で生活をしているならばクレジットカードは1枚あれば十分だと考えられています。

どうしてもクレジットカード以外に支払い方法が存在しないプロバイダ契約や格安SIMへの乗り換えを行う際に必要というだけに過ぎません。

しかし、海外旅行を行う可能性が少しでもあるならば、複数枚のクレジットカードを用意しておくことがいざという時のトラブル回避に繋がります。

メインクレジットカード1枚とサブカード2枚が理想

時折海外旅行も楽しむ可能性がある人ならば、メインクレジットカード1枚サブカードとして利用可能な年会費が安いクレジットカードを別に2枚程度用意しておくと良いです。

なぜなら、日本国内では国際基軸通貨となっている「円」の信頼性が極めて高く、1万円札といった高額紙幣で支払ってもお釣り不足で使用を断られることは滅多に無いですが、海外では高額紙幣がそもそも街中で流通していないからです。

アメリカでATMから現金を引き出した経験がある人なら分かるように、10ドル札や20ドル札といった紙幣が出てくるので、ATMから100ドル札が出てくることは銀行本支店まで行かないとありません。

日本人が海外で現金以外の決済手段を使うためには、必然的にクレジットカードが必要となります。

サブで使用する際のおすすめのクレジットカードは下記の記事で紹介しています。

クレジットカードの選び方はトータルバランス決めるのが大事

自分の生活に合ったクレジットカードを選んで賢く併用するようにしましょう。

海外では通信エラーを警戒して複数の国際決済ブランドのクレジットカードを待つ

海外旅行を予定しているならば、クレジットカードを持つ枚数は2枚以上が一般的です。

何枚持つのかという点は本人がいかに慎重派かという点により変わりますが、基本的に複数の国際決済ブランドが付与されたクレジットカードを持つことが望ましいとされています。

なぜなら、VISAMASTERの加盟店は世界中で約3,850万店それぞれ利用可能ですが、決済端末が時折通信エラーを起こすことが知られているからです。

VISAとMASTERはそれぞれ別個の通信網を使っているので、同時にクレジットカードが両方共使えないことは珍しくなっています。

どうしても両方の決済端末が通信エラーで使用できなければ、インプリント決済という複写式の昔ながらな方法でクレジットカードを使うことが可能です。

アメリカ国内ならば通信エラーを心配する必要が少ないので、ステータスカードとして知られているAMEXかDinersClubを持っていれば、旅行を優雅に進めることが出来ます。

メインのクレジットカードを決めておく

クレジットカードを何枚持つかという状況は、メインとなるクレジットカードが持つ付帯サービスの質に大きく影響されます。

ゴールドカードはかつての最上位ランクでしたが、プラチナランクのクレジットカードやブラックカードといったゴールドカードを上回るランクのクレジットカードが登場したことでゴールドカードの付帯サービスは見劣りしがちです。

年会費が数千円から入れるゴールドカードに対して、見た目以外でのステータス性を既に感じることは難しくなっています。

プラチナランク以上のクレジットカードを保有出来る見込みが少ないならば、ゴールドカードの付帯サービスで満足できない部分サブとなるクレジットカードにて埋め合わせすれば良いわけです。

例えば、旅行傷害保険が自動付帯されていてショッピング保険や盗難紛失補償が充実しているゴールドカードをメインのクレジットカードとし、サブとなるクレジットカードには年会費永年無料でポイント還元率が高い1.0%ポイント還元となるクレジットカードを選ぶという方法があります。

クレジットカードは何枚持てるのか

クレジットカードを複数枚欲しいと考えている人にとって、何枚持てるのかという点は疑問に思う人がいるはずです。

クレジットカードの保有枚数は1人何枚までという決まりは無く、クレジットカード会社の審査に通過すれば1人で何枚でも持てるという状況が生まれています。

しかし、クレジットカードを数多くの枚数保有出来ても、必ずしも利用限度額を一気に全て使い切ることが出来るとは限らない点に注意が必要です。

クレジットカードは個人の与信力を基準として利用限度額設定を行っているので、他社での分割払いやリボルビング払い利用残高によりショッピング利用可能な利用可能額は少なくなります。

クレジットカード会社側から見た時に、マンスリークリアと呼ばれる一括払い限定でクレジットカードを利用している場合を除き、クレジットカードによる分割払いでは割賦販売法及び貸金業法の影響を受る点に注意しなければなりません。

クレジットカードを複数持つメリットとデメリット

クレジットカードを複数持つことは、適切に管理出来ている範囲内ならば多くのメリットがあります。

同時にデメリットも存在するので、具体的にどのような点に注意して必要に応じたクレジットカードをまとめることになるのか把握しておくと様々なリスクを減らせます。

複数のクレジットカードを持つメリット

複数のクレジットカードを持つメリット
複数のクレジットカードを持つメリットは、クレジットカードごとに異なる個性を活かした使い方が出来るという点が最も大きいです。

クレジットカードは
  • 年会費
  • 付帯サービス特典
  • ポイント還元率
  • ステータス性

といった様々な要因の組み合わせでメリットが変わります。

残念ながら全てのメリットを享受出来るクレジットカードは、プラチナランクのブラックカードの一部となってしまうので、一般庶民には手が届かないクレジットカードとなってしまうわけです。

海外旅行先で決済に困らないよう複数の国際決済ブランドのクレジットカードを持つ

海外旅行先には、VISAとMASTERブランドが付いたクレジットカードを各1枚最低でも持参する必要があります。

他にメインで使用しているAMEXやDinersClubといったステータス性が高いクレジットカードがあれば、滞在先のホテルや空港で提示するだけで様々な付帯サービスを受けられます。

海外での気軽な買い物用には、決済システムが異なるVISAとMASTERのどちらかならば通信エラーを回避して使えるというメリットがあり、金額が大きな買い物をするならステータス性が高いAMEXやDinersClubが望ましいわけです。

日本国内で主に使われているJCBブランドは、海外で使える場所が限定されてしまうだけでなく一部ではカード決済手数料の高さから敬遠されがちだと知っておかなければなりません。

合計3枚のクレジットカードを駆使すれば、世界中を旅することも可能です。

クレジットカードが持つ特典ごとに使い分ける

一部の極めてステータス性が高いクレジットカードを除いて、各クレジットカードには得意とする特典が用意されています。

どの特典を重視するのかという点を考慮して、次のような特典に合わせた使い分けを行うと良いです。

  • ステータス性を重視して付帯サービスを使い倒す
  • マイルを貯めるために特化する
  • ポイント還元率を重視してポイントを貯める
  • 大手スーパーや百貨店で特定の割引特典を受けたい

メインで使うクレジットカードに加えてサブカードとして複数枚持つなら、特定の特典が欲しいという明確な目的を持って使い倒せば作りすぎという状態にはなりません。

複数の締め日と支払い日を設定することで資金繰りに役立つ

一見するとクレジットカードを作りすぎと思われがちな同じ国際決済ブランドを持つクレジットカードであっても、締め日と支払い日が全く異なるクレジットカードならば資金繰りの手段として使えます。

よくある使い方として、個人事業主個人名とビジネスカードを両方持ちつつ締め日と支払い日が2週間ズレたクレジットカードを複数枚持つ方法です。

いざという時の短期的な資金繰りとして手持ちの現金を使い、日常生活の決済を締め日が遠いクレジットカードで賄うことにより、緊急時の資金繰り方法として活用出来ます。

また、本業を持つ社会人が残業が減った分をアルバイトで補填する場合にも、給料日が異なるアルバイトに合わせて支払い日が異なるクレジットカードを活用しやすいです。

クレジットカードの枚数が増えるデメリット

クレジットカードの枚数が増えるデメリット
クレジットカードの枚数が増えることは、数枚という範囲内なら大した問題になりませんが、5枚を超えた時点からデメリットが生まれ始めます。

特に注意しなければならないことは、自分の財布に常時入れずに使うクレジットカードは、紛失盗難発生時に被害に気づくまで時間がかかる点です。

盗難紛失補償やクレジットカードの不正利用については、発生から61日以上前の被害についてカード会社は補償対象外としていることが多くなっています。

常に利用明細票の確認を行うことは、クレジットカードを利用する人全ての義務となっているものの、クレジットカードの枚数が増えすぎると管理が不十分となりやすいです。

クレジットカードは定期的な断捨離が必要

クレジットカードの不正利用や盗難紛失被害を避けるために必要なこととして、重複した目的と同じ機能を持つクレジットカードは、まとめることが大切です。

残すクレジットカードをどれにすべきか断捨離を行うことにより、クレジットカードの使い方そのものを見直すキッカケとなります。

クレジットカードを作りすぎると何が問題となるの?

クレジットカードを作りすぎると何が問題となるの?
クレジットカードの中には年会費永年無料という維持費が全くかからないタイプが存在します。

クレジットカードを作りすぎるキッカケとして、新規加入特典として各種ポイント還元やキャッシュバックがあります。

本人が管理出来ている状態ならばさほど作りすぎても問題ないと思われがちですが、注意しなければならない点が少なくありません。

クレジットカードの支払い日がバラバラで管理しづらい

クレジットカードの枚数が増えると、その日の気分でクレジットカードを使った結果として支払い日がバラバラとなり管理が難しくなります

クレジットカードを利用する上で残高不足に伴う滞納は、個人信用情報機関へ信用情報としてマイナス評価が付く原因となるので避けなければなりません。

常にクレジットカード利用限度額の合計額以上の預金残高がある富裕層を除いて、クレジットカードの管理をしっかり行うことが何より重要です。

また、全てのクレジットカードの支払い日が同じならば良いかといえば、締め日と支払い日が同じクレジットカードは重複と変わらないので、まとめて整理することが望ましいです。

財布に入り切らないクレジットカードは自宅保管で盗難被害に気づきにくい

クレジットカードを複数枚持っている人の中には、財布のカードホルダーに入り切らず自宅保管をしている人が少なくありません。

財布の盗難被害に遭えばすぐにクレジットカード会社へ連絡して緊急停止をかけることが出来ますが、自宅保管では空き巣狙いに遭い勝手にクレジットカードが盗まれ使用されてもクレジットカード会社から連絡が入るまで気づきません。

クレジットカード会社のチェックに引っ掛からなければ、請求明細書を確認して多額の買い物がされていることに驚くまで気が付かないわけです。

普段持ち歩けないほどのクレジットカード枚数は、作りすぎと考えられるので重複していると思われるクレジットカードはまとめて解約整理する必要があります。

当該クレジットカードそのものの存在を忘れがちとなる

クレジットカードを何枚も保有する人にとって最も警戒しなければならないことは、年会費永年無料といった特典と更新期間が最大5年と長い場合には、当該クレジットカードの存在自体を忘れてしまっていることです。

最も短いクレジットカードの有効期限として1年間のクレジットカードを使っていれば、次々と更新クレジットカードが発送されて来るので忘れることはありません。

しかし、実際に年会費永年無料のクレジットカードは3年に1度程度を更新期間としているので、賃貸契約の更新期間2年よりも長いサイクルとなることが多いです。

いつクレジットカードを作成したのか忘れてしまうだけでなく、クレジットカードごとの有効期限がいつなのか正確に把握している人は少ない現実があります。

転居時に登録情報変更届を未提出となっているため、携帯電話番号も変えていたら行方不明者としてクレジットカードが強制解約となりかねません。

強制解約を行われた履歴は、個人信用情報機関の契約情報欄に残ってしまうので、信用情報にマイナス評価が与えられてしまいます。

申し込みブラックは何枚同時に作りすぎるとなるのか

クレジットカードの新規申し込みを1~2ヶ月という短期間に3枚以上一気に申し込みをすると、申し込みブラックという状態に陥りかねません。

与信力が極めて高く上位のクレジットカードへの切り替え目的で申し込みを行う場合は何ら問題ありませんが、それでも1ヶ月に3枚以上の申し込みは要注意です。

なぜなら、クレジットカードの申込み履歴は加盟している個人信用情報機関へ申し込みを行った履歴がリアルタイムに反映され、審査に通過して契約に至った履歴は翌日に反映されることになっているからです。

僅かな期間にクレジットカードを多数申し込みすることは、緊急でお金が必要になってクレジットカードの現金化をするのではないかという懸念をクレジットカード会社に抱かせるキッカケとなりかねません。

申し込み履歴が個人信用情報機関へ掲載される期間は、最大6ヶ月間と決められているので、最後にクレジットカード新規申し込みを行ってから6ヶ月以上間を開けてクレジットカードの新規申し込みを行えば何ら問題ありません。

申し込みブラックとなってしまうのは、他社が審査を否決したなら自社では掴めていない特殊な事情があると判断して、リスクを回避するために本来ならば審査に通過できる申込者を審査落ちさせてしまうものです。

クレジットカードの適正な枚数の決め方

クレジットカードの適正な枚数の決め方
クレジットカードを何枚も持ちたいなら、メリットとデメリットを把握した上で適正な枚数を自ら決める必要があります。

申し込みした全てのクレジットカード審査に通過するとは限らないので、ある程度枚数が増えた時点で断捨離を行うことが望ましいです。

クレジットカードを利用する目的で決める

クレジットカードを何のために利用するのかという目的別にクレジットカードを1枚ずつ持つという方法なら、作りすぎる心配が無くメリットを重視してデメリットが増えない使い方が出来ます。

ポイントを貯める用・海外旅行用・マイルを貯める用といったそれぞれの目的に合わせてクレジットカードを作り、枚数が増えたら複数の機能をまとめることが出来るステータスカードを検討すれば良いわけです。

メインカードとサブカードは国際決済ブランドを分ければ複数持つ意味が増す

海外旅行時にリスク回避を行うため、メインカードとサブカードは異なる国際決済ブランドが付与されたクレジットカードを作ると良いです。

同じ国際決済ブランドのクレジットカードがどうしても欲しい場合には、プロパーカード提携カードといった異なるジャンルのクレジットカードとすれば、重複したクレジットカードの枚数が増えずに済みます。

クレジットカードを作りすぎたと感じたらまとめる工夫をしてみよう

クレジットカードの枚数が5枚以上になった時には、まとめる工夫が出来ないかじっくり使い方を見直してみる必要があります。

国際決済ブランドが全て異なる5枚のクレジットカードならば、無理にまとめる必要性はありませんが、同じ国際決済ブランドのクレジットカードを複数枚持っているならば、なぜ同じ国際決済ブランドのクレジットカードが必要なのか理由付けを行うと整理しやすいです。

クレジットカードは複数持てるが作りすぎには気をつけよう

クレジットカードは与信力次第で何枚でも保有可能だからといって作りすぎには気をつけよう
クレジットカードは保有枚数が増えると管理が煩雑になるので、作りすぎに気をつけなければなりません。

クレジットカード作成を行ったまま放置せずに、1年に1回は利用目的に合っているクレジットカードかどうか見極めてまとめる工夫をしてみるとメリット重視の使い方が出来るようになります。

この記事を書いた人

某国立大学経済学部卒業後、金融系の会社に就職。

堅苦しい社風が合わずに6年で退職するものの、仕事柄クレジットカードについて詳しくなる。

クレジットカードの情報は世の中に多いけど、中には古いものがそのままということもあり危機感を感じていました。

退社をきっかけに、クレジットカード関連の情報サイトを開始するも上級者向けの情報ばかりで、あまり人気が上がらず閉鎖することに。
その後も仕事の経験からクレジットカードについては興味もあり、常に最新情報を追い続ける。

経験と知識を活かして、クレジットカードの賢い使い方などをこちらのサイトで紹介するようになりました。

過去の失敗から、クレジットカードの選び方など初心者でも役立つ内容や、さらに上級者向けの情報も合わせて、精力的に記事を執筆しています

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